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メタルスリーブは遠藤製作所の金属塑性加工技術の進化により生まれました。研究を重ね開発されたメタルスリーブは、10μmという超薄肉な金属シームレス加工を可能とし、高性能なOA機器には欠かせない機能部品として大きなシェアを獲得しています。
これからは環境産業や医療産業など、今後成長が期待される分野へ視野を広げ、オンリーワンの技術で確かな価値を提供していきます。
メタルスリーブは遠藤製作所が開発した薄肉加工技術です。従来にない薄さと高精度を実現。多様な素材に対応できる技術として注目を集めています。最近では薄さを30μmから10μmへとさらに進化させることに成功。日本、アメリカ、ドイツ、フランス、イギリスで製法特許を取得し、グローバルな展開も目指しています。
一般的な金属管は溶接、引抜き、切削にて製造されますが、メタルスリーブは温間深絞り加工と特殊回転塑性加工を複合した独自の製法により、従来の技術では不可能とされていた高精度-超薄肉管を量産化しております。メタルスリーブは、ステンレスはじめ、ニッケル合金、クラッド材、チタンなど、様々な材質に対応しています。
温間深絞り加工と特殊回転塑性加工を複合した製法です。パテントは日本、アメリカ、ドイツ、フランス、イギリスに登録済みです。
直径 | φ3mmから |
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板厚 | 10μmから300μmまで |
全長 | 400mmまで |
表面粗度 | Ra≦0.3μm |
※長さ、板厚は直径によって異なります。
ステンレス | SUS304・SUS316L・SUS430など |
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チタン | 純チタン・チタン合金など |
ニッケル合金 | インコネル・モネル・パーマロイ・ハステロイなど |
クラッド材 | SUS-CU-SUS・SUS-CU-NIなど |
その他 | その他金属・合金 |
※強度、耐食性、熱伝導性、透磁率といった特性に応じて材料を選択いただけます。
遠藤製作所は、OA機器分野で培われた超薄肉シームレスパイプの製造技術を活用して、医療部品、自動車部品、新エネルギー関連分野などの新規用途開発を進めております。
これら以外にもヒートパイプ、ベローズ基材、IH部品、バネ部品としてご検討いただいております。
お客様の新しいニーズに応じた高性能なメタルスリーブを開発、ご提供いたします。
メタルスリーブ活用の一例として、プリンターの定着ローラー部品が上げられます。この定着ローラー部品では、従来の樹脂製から、金属ならではの高い強度と熱伝導性を持つメタルスリーブへの転換を実現しました。実用化にあたっては、製品開発だけでなく、製造装置の設計・製造もすべて自社にて手がけ、コスト面でも圧倒的な競争力を生み出しました。
他にも、バッテリーケース、モーターカバー、シームレスベルト、シームレスリングなど新規開発案件が多数あります。従来ご採用いただいていない分野においても新しい付加価値を提案できると確信しています。
メタルスリーブの開発を進めるために必要な、様々な検査・測定設備を所有しています。一例をご紹介します。
円筒度測定機:メタルスリーブの寸法精度を3次元で測定します
回転疲労試験:メタルスリーブの疲労強度を独自の試験方法で測定します
遠藤製作所が開発した「高熱伝導メタルスリーブ」は、独自の加工技術に基づき、
様々な材料を組み合わせることで、従来のシームレスパイプを遥かに上回る熱伝導性を実現、
多様な用途に対応することが可能になっています。ここで代表的な事例を紹介します。
異種の金属を圧接したクラッド材をメタルスリーブの技術で超薄肉シームレスパイプに加工します。
例えば、「ステンレス・銅・ステンレス」の3層クラッド材を加工する事で、ステンレスの強度と銅の熱伝導性の両方の特性を有した超薄肉シームレスパイプを実現することが可能になります。
直径 | φ18mmからφ45mmまで |
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板厚 | 35μmから100μmまで |
全長 | 150mmから400mmまで |
ステンレス-銅-ステンレス |
ステンレス-銅-ニッケル |
他 |
他材料のシームレスパイプと比較しても、遥かに高い熱伝導性を有しています。
メタルスリーブ技術で加工した薄肉シームレスパイプの表面に用途に応じた金属を積層させます。
例えば、強度が高いステンレス製の薄肉シームレスパイプの上に、熱伝導性の高いアルミ材を積層させることでステンレスの強度とアルミの熱伝導性の両方の特性を有したシームレスパイプを実現することが可能になります。
E-mail:st-eigyo@endo-mfg.co.jp メタルスリーブ担当営業まで